蜘蛛のイトは解けない
蜘蛛のイトは解けない
黒鳩


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2005年10月某日
夜の東名(高速)は、運送屋の天国だ…。120キロ以上出しても滅多なことじゃ捕まらない。荷台に貼ってある
(この車は法定速度を遵守する車です) なんてステッカーが皮肉にしか見えない程に皆、速度違反だ…。かく言う俺も、明日の朝7時迄に後ろの荷物を某大手スーパーに卸す為に130キロ近い速度を出してるわけだが…。ふと、時計に目をやると時間は午前4時過ぎ…。海老名で休憩できなかったし、港北あたりで便所に行っとくか…。
ここまでは順調に走っている。予定よりも大分早く目的地に着けそうだな。
そう考えながら携帯を開くとメールを受信している。そういえば向こうを出てすぐに着メロが鳴っていたがメール用着メロだったからほっといてたんだったな…。メールの差出人は…?
「懐かしいな…」思わず声に出てしまった。高校時代の悪友からのメールには
「いまドコ?久しぶりに飲みに行こかない?」
と書かれていた。
この仕事が終われば少し休みが取れるな…。この時間はまだ寝ているかもしれないと思いつつ、俺は賛成のメールを送り港北を出発した。
2日後の夜、駅で待ち合わせをし、悪友と(安い)居酒屋に入った。電話やメールはたまにしていたが、直接会うのは2年ぶり近かった。
互いの近況報告を済まし酒が大分回ってきた頃に奴が、最近小説を書きたいと思っているのだがいいネタがないかと聞いてきた…。
話のネタも尽きかけていた俺は去年起きた事件の話をしてやることにした…。
「いいか、ネタにするのはいいが絶対に会社名とかは伏せろよ……。
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