Roots --あたしが私に還るとき
Roots --あたしが私に還るとき
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するとあたしはすぐに床に仰向けに寝かされ、さっきまで下に引っ張られていたタータンチェックのプリーツ生地は上に向かって開かれた。
唇へのキスを期待していたあたしは一瞬、『そうじゃないのに…』と軽い後悔を感じたけれど、それでも彼ならなんでもイイ。そう思い直してあたしは一層目を固くつぶった。
横たえた少女が抵抗しないと知って彼は急に大胆に動いた。
あたしの脚の間に臥せ、膝から腿、腿からその中心の部分へすすーっ、と滑るように登ってくる冷たい掌の感触。
「は…ッ」と小さく震え上がるあたしを逃すまいとするように、
「駄目だよ、こんな…」
と少し怖い声で先生は囁いた。あるいは彼自身へのささやかな戒めだったかもしれない。
腿には筋肉質な硬い腕が絡まり、自然にずり上がろうとする身体を押さえ込まれる。
「こんなになって…」
「ふ、やぁッ」
そこを弄るとなんだかキモチイイ、ということは既に知っていた。
男女のことも何となくは知識にあった。
「は…んッ」
その時あたしはどんな下着をつけていたのか。
彼の口ぶりではきっとそれは濡れていたのだろう。
その上からぎゅ、ぎゅっ、とあたしの真ん中のコリコリが擦られている。
「あん、あ…」
「ぁ、みぅちゃん…」
先生が喘ぐ。
恥ずかしかった。尿意を覚え、今すぐにでもやめて欲しいのに身体が動かない。
「ンッ、…ヤぁ」
礼拝堂の階上(うえ)には牧師夫妻が住んでいた。
礼拝が終わってからは礼拝堂へ来ることはないが、今騒いだら気付かれるだろう。
大変なことになる。そのことは判っていた。
とにかくじっと目を閉じ、声を出さないようにしなければ。
静かな礼拝堂に、先生の荒い吐息が響いていたのを覚えている。
くちゃっ、ちゅぷっ、といういやらしい音も。
「はっ…あ、あ」
声がもれる。
動物みたい。先生もあたしも。少し可笑しかった。
探るように動かされる指。痛みはなかった。ただ熱っぽく痺れるような感覚。
いつの間にかブラウスもめくられていた。
下着を膝まで下げられ、まだ覆い隠すものも生
えないその部分に直接指先が差し込まれ、視線は容赦なく注がれた。
あたしのそこはどんな風に彼の眼に映っただろう。
一体、礼拝堂という聖なる場所で、神さまもあたしを見ていたのだろうか。
姦淫。恥ずべき罪。
なのに罪の意識を感じなかったのは何故だろう。
実のところ、ここからの記憶はぼんやりとしていてあまり鮮明ではない。
固く瞼を閉じていたので確信はないが、彼はその時自慰をしながらあたしの身体を弄っていたんだと思う。
直接あたしのあそこを見て、あたしが全くの子供だったことを思い出した先生が途中で我にかえってしまったのだろうと想像する。
ひたすら、渦、渦。
渦に巻かれた記憶の底に、一言だけこびりついている彼の台詞(せりふ)。
「みぅちゃんも、僕くらいの歳の大人になればわかるよ」
言い訳じみた口調。
予言、あるいは呪いみたいに。
◆
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