Roots --あたしが私に還るとき
Roots --あたしが私に還るとき
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叫びながら昇りつめ、あまりの悦びに目隠しの下の眼に涙が滲んだ。
イク、と云わなかったからか責めの手を止めてくれない。
あたしの中がキュウッと収縮して、少し痛む。
異物感が強くなっていた。
電源が入れられ。
「ふぁんッ…やぁ…っ」
縛られた両手を思わず彼の方へ伸ばす。
届くわけがない。
「だ…め、もう…あぁッ」
モーターがうなる。
激しく出し入れされる。
振動。
回転。
あたし、機械に犯されている。
「は…ぅっ…」
背中を硬直させ、立て膝を伸ばす。
声すら出なくなる。
快感が、長く続くなだらかな上り坂を駆け上がり、どこが頂点だか判らなくなった。
その時--塞がれた黒一色の視界にクリーム色の光の束が現れ集合してゆくのを見た。
熱い。
光が集束し、闇を焦がしてゆく。
虫眼鏡だ。
あたしは未だ見えない何かを見ようとしながら、誰にも届かない叫びをあげる。
焼け焦がされる、黒。
その向こう側の何かが、少しずつ露わになってゆく。
降り注ぐ粉。
窒息しそうになる。
粉状のなにかがあたり一面に舞う。
クリーム色の光の中、蟲籠に閉じ込められた黒い蝶が暴れている。
まがまがしく綺麗な、鱗粉。
画面が切り替わった。
タータンチェックのスカートが画面一杯に揺れ動く。
視点が後退してゆく。
薄暗い廊下。
かつては美しい色合いであっただろう、藤色のカーペットが擦り減って少し汚れている。
その上を並んで歩いて行く二人。
制服のスカートを揺らしながら、男に付き従い歩いて行く女の後ろ姿。
一つのドアの前、二人が立ち止まった。
女より頭ひとつ分以上背の高い男がドアノブに手をかける。
肩まで伸びた栗色のセミロングヘアに、その、制服の女の横顔が見え隠れした。
眼を凝らす。
あれは--、あたしだ。
◆
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