Roots --あたしが私に還るとき
Roots --あたしが私に還るとき
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彼のは完全に頭の部分が露出していて、張り出した雁首の段差というかクビレに凄みがあった。
先っぽにはホクロがいっこだけ。
真っ直ぐ伸びたソレの最大時の長さは、たとえばあたしの足の裏のサイズにも近いように見えた。
だから流石に後ろから深く突かれると、角度によってはそうとう痛かった。
避妊具がきちんと根元まで着けられないこともあったが、それをあたしは当たり前だと思っていた。
その頃はわからなかったけれど、彼のソレは規格外とまではいかないまでもかなりのものだったと思う。
大きさ云々よりも、風情に迫力があり奇麗だった。
由美が“缶コーヒー”って云っていたから、男の人はみんなそんななんだ、と思っていたのだけれど。
あたしは、満たされていたと思う。
もちろんあたしの心はそこになかったけれど、それを知ってか知らずか--セックスのときの彼は容赦なくあたしを責めあげたし、セックス以外のときは相変わらずとても優しく、本当に大切に扱ってくれていた。
そのギャップが、とても心地良かった。
あの二度目のセックスであたしの中に生まれた、痛みや拒絶を快楽に変換させる媚薬。
それはせき止めてもせき止めても、噴き出てくる涌き水みたいにあたしのカラダを濡らし続けていた。
あの時初めて、膣内(なか)で気が遠くなるほど深くイかされた。
彼はそれを知ってとても喜び、あたしも彼の身体を積極的に求めるようになっていった。
地元へ帰る日、最終の新幹線に乗り遅れそうになったのを覚えている。
漠然と、思った。
『虜になる、ってこういうコトかな』と。
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