Roots --あたしが私に還るとき
Roots --あたしが私に還るとき
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「…ッ」
腰を動かしつつキスをしようとする彼の唇を、あたしはなんでだか反射的に避けた。
すると今度は、横を向いたあたしの耳に舌を挿して溝に沿って愛撫し始める。
温かく湿った吐息と、その喉の奥から漏れる喘ぎを感じてあたしの全身に甘い痺れが拡がった。
「ひぅぅんっ…、っあぁ、んぅーっ、あ…ぁ」
耳は、元々弱い。
例えば美容院で髪を洗ってもらうときにも、(相手にもよるが)美容師さんの指が耳の後ろを通るたびひそかにカラダが硬直するくらい感じやすい。
挿れられながらそこを責められたのでは、堪らなかった。
一番奥まで貫かれ、小さく回転をしながらの短いストローク。
その動きが、あたしに変化を起こした。
「あぁぁっ、あ…あんっ、ゃあぁんっ…なんか…なんかヘン…なのぉっ…!」
先に感じた、痺れるような“ある感覚”が再び訪れていた。
激しい波が打ち寄せる直前の、引き波。
「イクのか…ッ?」
肌が、肉が、ぶつかり合う重苦しい音。
あまり体毛のない彼の腿が膝の内側に擦れる。
激しくあたしを貫く、固く強大な肉の塊。
「ぅうっ…あぁぁっ!ダメだ、出る…っ!イク、イクよ…ッ」
抗えない波。
溺れ死にする時って、こんな感じなのだろうか。
「ひっ…あ、あ、やっっ!やーっ!あぁーんんっ…」
渦の中心--引き込まれる。
被虐の快楽の渦中で強く深い絶頂を迎えさせられ、あたしは羽をもがれた蝶みたいに堕ちていった。
深く、深く。
堕ちてゆく先に、夥しい数の紅い淫花が咲き乱れるのを見た…ような気がした。
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