Roots --あたしが私に還るとき
Roots --あたしが私に還るとき
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--『アイシテル』なんて、イワナイデ…。
欲望と絶望の淵。
その底にいるあたしに、遥か頭上から輝かしい『愛』という餌を差し延べる手。
でも、あたしは飢えてはいなかった。
ただ、この淵に堕ちて肉欲を貧るだけで良い。
彼を自分の渦に引き寄せ、カラダだけを満たしてもらえればそれでよかったのだ。
そんな自分に今更気付き、愕然とする。
聖夜が聞いて呆れる、と嘲笑う渦。
つまり、
あたしはその時彼を--澤村哲平を--愛してすら、いなかったのだ。
◆
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