君に、夢中に、させられて
第2話
俺の名は、朝岡 龍太。
今年、20歳になった。
今は、ちっちゃなレストランで、
じっちゃんの手伝いを、兄貴と母さんとやっている。
たまに、雑誌に載ったりする、
知る人ぞ知る、レストランだ。
・・・で、今、店をたたんだばっかなんだけど、
なんか、ちっこいヤツが店にいる。
高「ちっちゃいって、言うなあぁー!」
来るなら、事前に連絡よこせや。
高「まぁ、いいじゃない、いいじゃない。
こういう仲なんだしさ。 」
どういう仲なんだよ。
高「えぇ!」
いちいち、リアクションがでかいわ・・・。
まぁ、こんな感じで、日々暮らしている。
「はぁ・・・。
今日、ポケーッって、しちゃったな・・・。
他のお客さんに、失礼だったよね・・・。」
私の名前は、柏木 由紀。
チームBのキャプテンで、
派生ユニット・フレンチキスに、所属している。
テレビの収録が今、終わった。
私が今、考えていたこと、
それは、
「恋かぁ・・・。
初めて、テレビで聞かれたかも。
恋は、ないってわけじゃ・・・ないけど、
今は、ときめかない、っていうか・・・、
アイドルになったから、そっちに専念したいんだけどな・・・。」
けれど、今でも思い出す、
私の、傷つくことに憶病すぎた、あの頃。
『Ifじゃ始まらない 恋をしているなら、
ねぇ “もしも”の道で、迷わないで・・・。』
私たちのユニット、フレンチ・キスが歌う、
『If』の歌詞のワンフレーズ。
私が、あの頃の自分に最も送りたい、言葉かもしれない。
私の幼馴染み、
『斎藤 龍太』。
幼稚園のときから、ずぅーっと一緒で、
昔は、一緒にサッカーしてたの。
彼は、私に、普通のチームメイトとして、
接してくれた。
女の子だから、とかいうのは、一切なかった。
すごく優しかった。
とても嬉しかったし、人生で初めてだった。
(↑まあ、幼稚園児の時の話だから、人生経験短いんだけどね。)
彼は、チームの司令塔で、すごく頼れる存在で、
キャプテンで、すごくいい友達だった。
でも、友達から、
いつしか異性として、彼を見るようになった。
たぶん、あの出来事がきっかけで。
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