AKB学園小説
第5話
真「ちょっと待って下さい」
ボクは気付くと校門まで走っていた
遠「ん?誰だオマエ」
真「そんな事、今はどうでもいいでしょう。すいませんが、さっきの
見させてもらいました。何であんな事言ったんですか」
遠「・・・オマエに関係あるのか」
真「無いですよ。それでも、アレは言い過ぎだと思います」
遠「アイツがしつこいから悪いんだよ」
真「それは遠藤さんの為じゃないですか」
遠「何がオレの為だ!オレの為だって言うんなら・・何で・・・」
遠藤さんが今、なんて言おうとしたのかは分かった。でもその答えはボク
の口から言う事では無い
真「・・・何でバスケやめたんですか」
遠「やる意味が無くなったからだよ。」
真「それは、柏木さんに振られたからですか。」
遠「・・・どうでもいいだろ」
真「柏木さんの事まだ好きなんですよね。」
遠「・・あぁそうだよ」
真「なら、何で泣かせるような事したんですか。結自分の事ばっかり
で、相手の気持ちには気づこうともしないじゃないですか。」
遠「・・・・」
真「やめるんなら、最後に柏木さんに見せてあげてください。逃げずに
しっかりと思いを伝えてください。そうしないと、もう戻れなく
なりますよ。それでイイんですか」
遠「・・・・・・」
これだけ言って無理なら、ボクにはもうどうする事もできない
遠「・・・・おいオマエ」
真「なんですか」
遠「・・あのおせっかいを体育館の客席に連れてこい。」
真「!わかりました。」
ボクは高橋さんに連絡して体育館に来てもらった。柏木さんは、少し赤く
なった眼で、下で練習してるバスケ部を、悲しい表情で見ていた
み「何でここに呼んだの?よけいツライ思いをさせてるだけだよ」
篠「そうだよ。何の意味があるの」
真「イイから、ちゃんと見ててください。特に柏木さんは」
部A「もっと速く動け。モタモタすんな」
部B「しっかり動け。自分の動き確認しろ」
(ガラガラガラ)
部A・み「あっアレって!」
篠「カズマ君?!」
由「えっそんなわけ・・」
見ると、制服から練習着に着替えた遠藤さんが立っていた。
部A「どうしたんだよ突然」
遠「それは後で説明するから。とりあえず今レギュラーの奴、全員ついて
くれるか?」
み「何をする気なんだろう?」
遠「じゃ全員でオレのボール取りに来いよ」
そう言うと、瞬く間にレギュラー5人の内の2人を抜いた。その動きは、
何日もバスケをしてなかったとは思えないくらいの動きだった。その勢い
のまま1人2人と抜いていき、最後の1人も一瞬で抜いた。その間は、
まるで時間が止まった様だった。そしてそのまま
(ダッ ズドォン)
み「ダ・・ダンク」
篠「初めて見た」
柏木さんをみると、さっきまでとは違って、表情はほほ笑んでいた。
遠「おい!由紀。後で話があるから、練習終わるまでソコで待っとけ」
由「・・・うん」
その後ボク達は練習を終わるまで見ていた。柏木さんは満面の笑顔で
遠藤さんの事を見ていた。
そしてボク達は遠藤さんと柏木さんを二人きりにして、篠田さんの命令
で隠れて見守った
遠「・・・さっきはわるかった。ごめん」
由「いいよ。もう・・気にしてないから」
遠「・・何が理由なんだ」
由「えっ?」
遠「オレのドコが嫌いになったんだ」
由「・・・嫌いになんて、なってないよ」
遠「じゃ何で振ったんだよ」
由「ワタシのせいで、カズマがバスケを真剣に出来なくなってたから。」
遠「ちげーよ。やっぱり何にもわかって無いじゃねぇかよ。オレがバスケ
やってるのはオマエがいたからだよ」
由「えっ」
遠「推薦を断ったのだって、オマエがこの高校に行くっていうから。
オレは、オマエが応援してくれるから、笑って応援してくれるから
バスケやってんだよ。オマエがいなくなったら、バスケする気も、
この学校に来る理由もねぇんだよ。」
柏木さんは黙ったまま、遠藤さん遠藤さんのコトバを聞いていた
遠「だから、もう一回・・・オレと付き合ってくれ。頼む」
由「 うん 」
二人はその後、何も無かったみたいに話してた。目から涙が少しでてたけど
表情はお互い、すっきりした笑顔だった
篠「いやぁ何とか成功したね」
み「マジでヤバかったですね」
真「二人は、ほとんど何もしてなかったけど」
篠・み「ハハハ・・確かに」
篠「とりあえず解散ね。明日もちゃんと部室にくるように」
ボクはこの時に思った。このクラブがあったから、あの二人を救えたんだ
と。
あの二人を見てると、心が暖かくなってる気がした
女子A「知ってる?あの噂」
男子A「あの、不良を何十人もボコったって言う噂だろ」
女子A「その本人が、この高校の生徒らしいよ」
男子A「マジでー。ヤバイじゃん」
ものすごく身に憶えのある会話だ。まさかあの時のケンカの事なんじゃ
ないだろうか。
女子A「みなみ達はどう思う?」
み「う?ん、もしかしてケンジ君だったりして」
健「そんなわけ無いじゃん」
そんなわけあるかも知れないだろうが。
健「て言うか、オレとマコトは誰か知ってるし」
真「あぁアイツか。今思い出した」
本当に忘れてた。
真「そういえば今日からだったっけ」
み「えっ誰なの、教えてよ」
敦「そうだよ、おしえてよ」
健「んーとね。名前は熊野源汰(クマノ ゲンタ)て言って、中学からの
同期でって、ほら今来てんじゃん」
校門の方を見ると、赤い髪の毛で長身の、目つきの鋭い男子が登校して
来ていた。まさしくゲンタだ。
周りを見ると、他の教室の生徒達も見ていた
男子B「おい、絶対アイツだって」
女子B「ヤバイよ、あの目。関わったら殺されるって」
やっぱりアイツが来ると、こんな空気になるな。
健「放課後になったら会いに行こっか」
み「マジで。大丈夫なの?」
敦「ケンジみたいなのと会ったら、すぐケンカしそうじゃん」
健「二人がついて来てくれたら大丈夫だって。なぁマコト」
真「まぁそうだね」
敦・み「ん?」
この後は普通に授業を受けた。周りの会話はゲンジの事でいっぱいだった。
放課後、ゲンジのクラスに行くと、一番隅の席にゲンタがいた
健「よぉ久しぶりゲンタ」
源「おう、久しぶりじゃねぇか」
真「久しぶり」
源「ん?オマエ、もしかしてマコトか!?なんか変わったな」
真「まぁね」
敦・み「は・はじめまして」
源「・・・・・・・・・・・・・」
み「すごい睨まれてる」
敦「ワタシ達、何か悪い事した?」
健「いーや、実はね。コイツこんな感じなのに、カワイイ女子の前だと
何もできなくなるんだよ。面白いだろ?」
み「えっ?ホントに?」
真「ホントだよ」
敦「ちょっとカワイイかも」
源「・・・・・」
健「ちょっとはしゃべれるんだからしゃべれよ」
源「ちょ・・・ちょっと・・頼み・・・・が・・・あ・・ある・・」
健「なんて?」
真「頼みがあるんだって」
健「頼みってなんだよ」
源「こ・・・告・・・・告白・する・・・ッ手伝い・・・を・・してくれ」
み・健「告白!?」
真「ふーん、とりあえずコレつけといたら」
ボクはメガネをわたしてあげた
真「度が少しキツイから、顔は見えなくなると思うよ」
源「おう、・・ありがと。よし、これなら大丈夫だ」
健「で、相手は誰なんだよ」
源「お・・同じクラスの、北原だよ」
健「ん?誰それ」
敦「きたりえの事?」
み「絶対ムリだよ」
源「明日の土曜、デートする・・」
健「マジ!?」
源「荷物持ちして、本を好きなだけ買ってやるって言ったらOKしてくれた」
真「本?」
敦「きたりえ、本が好きだから。まぁ上手くいけば成功するけど」
み「とりあえず、そのイカツイ感じを消さないとね」
源「あ・・・あり・・・がとう」
真「あとその話し方も、もう少しマシにしないと」
これじゃクラブ活動と変わらないな。
そんな事を考えながら、ボク達はゲンジの手助けをする事にした
里「あの、すいません。待たせましたか?」
源「いえ・・・待ってません」
健{そこは「いや、コッチも今来たところだから」だろうが}
敦{ちょっと!ばれちゃうでしょ}
真{はぁー}
ボク達は今、ゲンタと北原さんのデートを尾行している。昨日、ある程度
の事は教えたけど、やっぱりあの話し方は少ししか直せなかった
里「とりあえず行きましょうか」
源「お・・おう」
敦{うーん、アレで大丈夫なのかな?}
ちょっと不安を抱えながら目的地の本屋に来た。
里「うーん、どの本がイイんだろう?これなんかどうかな?」
健{読み始めたぞ。ほら、はなしかけろ}
源「・・・いつも・・どんな本・・・よんでる・・んだ」
健{よし、イイぞ}
里「ほとんどは小説だよ。熊野君は読んだりしないんですか?」
源「・・あんまり・・・読まない・・」
里「そうなんですか。なら、こんなの読んでみたらどうですか?」
源「あ・・・ありがとう・・読んでみるよ」
敦{きたりえの方が頑張ってるみたいになってるよ}
健{でも会話はできてるぞ}
源「ど・・どれを・・買うんだ」
里「それじゃ、コレとコレでいいですか?」
源「わ・・・わかった」
健{その調子だぞ。}
その後、本屋を4店もまわった。まわり終えた時には、袋イッパイに本が
入っていた
今はファミレスで昼食中だ
里「すいません、そんなに買わせてしまって」
源「別に・・気にしてない・・・楽しかったから」
里「ホントに!よかったー。ワタシばっかり楽しんでる気がしたから」
健{ナイスコメントだぞゲンタ}
敦{なんかイイ感じになって来たよ}
この後30分くらいは話してた。気づくと敬語では無くなっていた。
ゲンタの話し方は相変わらずだけど
源「それじゃ・・・出ようか」
里「うん、そうだね」
不良A「おやおや?アンタはもしかして、あのゲンタ君ですか?」
不良B「彼女さんと一緒なんてうらやましいですね。」
ゲンタ達の所に、不良集団が絡んできた
里「な、何ですか。あ・・え・・」
不良B「カワイイねー。こんな奴よりおれらと遊ぼうよ」
源(ガシッ)「さわんじゃねぇよ」
不良B「あぁ!?ちょっと外出ろよ」
敦「ヤバいよ、どうする?」
健「大丈夫だって。あのゲンタだぜ、あのくらいなら余裕だって」
真「いや、たぶん無理かも」
ゲンタ達は、路地裏の公園に連れてこられた。行くとさらに10人ほどが
いた。
不良A「コイツら全員、昔オマエにボコられた奴でよ。呼んだら来て
くれたんだよ。この人数なら勝てるからよ。今からボコらして
くれる?」
里「え、そんな事・・・」
不良B「ちょっとキミは人質になってもらうよ」
里「いや、やめて」
源「そ・・そいつを離せ」
不良A「ボコられたらかえしてやるよ」
これはヤバイ。いまのアイツは・・・・
源「うっ・・」
不良A「もっとやっちまえ」
不良B「全然かえしてこねぇぜコイツ」
ボク達の少し先でゲンタは一方的になぐられていた
健「おいおい、どうなってんだよ」
敦「きたりえが人質ななってるから、何もできないんだよ」
真「それだけじゃ無いと思うよ」
敦「えっ何?」
真「昨日ゲンタに、北原さんの前では絶対にケンカはするなって言った
のを、アイツはバカだから必死に守ろうとしてるんだよ」
敦「でも、それじゃ」
健「仕方ない。行きますか」
真「前田さんは救急車を呼んできて」
敦「わかった」
(ドシ バコ ドス バシ ドス )
里「もうやめて。ゲンタ君が死んじゃうよ」
不良C「コイツの心配なんかして、お嬢ちゃんはコイツが誰か知ってる
のかな?これまで何十人と病院送りにしてきた、周りから鬼人って
呼ばれてる男なんだよ?これくらいされて当然なの。それより
今から…」
(ドン バシ ドサ)
不良C「うっ・・・」(バタリ)
健「助っ人参上!」
真「大丈夫、北原さん」
里「あ、ハイ大丈夫です」
健「ゲンター、こっちはもう大丈夫だぞ」
(ドシ バコ ドス バシ ドス )
源「グッ・・ウェ・・クハ」
真「やっぱりし返さないな」
里「なんで!?」
健「えーっとね。今アイツは、檻の中に入った怪物なんだよね。その檻の
せいで暴れられなくてボコボコにされてんの。で、その檻のカギを
持ってるのは里英ちゃんなんだよね。だから…」
里「えっそんなコトバ・・・」
健「ちょっと野蛮だけど、それでいけるからさ」
真「速くした方がイイよ」
里「わかりました。ふぅー・・・」
里「ゲンタ君、そんな奴らボコボコにやっつけて」
けっこうデカイ声だな。でもこれなら
源「!!フッ」
(ドシンッ ボキッ メリッ )
不良A「おいヤバイぞ、どうする」
不良B「この人数なら大丈夫だ。一気に行くぞ」
この後は、通り名そのものだった。片づけた後は救急車が来る前に逃げた。
その後はまた、隠れて二人っきりにした
源「オレの事嫌いになったよな。あんなトコロを見たらそうなるよな」
里「ゲンタ君、今」
源「でもさ、別にイイんだ。今日は楽しかったし」
里「普通に喋れてるね」
源「えっホントだ。ヨシッ」
健{今がチャンスだぞ}
敦{がんばって}
源「あのよ、ちょっと言いたい事があんだけど」
里「なに?」
源「・・・・・好きなんだ。付き合ってくれ」
里「えっえっと・・・うん、イイよ」
源「ヨッシャー!」
里「おっきいよ声」
とりあえず上手くいった。その後は二人共普通に帰っていったけど。
次の日ゲンタを見ると、小説を読んでた。あの時買ってたのは、ゲンタ
の為のだったらしい。もしかしたら、もともと両想いだったのかも知れ
ない。
真「オマエの言うカギは、色んな所を開けたみたいだな」
健「そうなっちゃったな」
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