先輩と同級生。
ひつこ
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嘘つき。
最低の嘘つき。
学校を休んで今日で4日目。
学校を休めばいつもメールがくる。
先輩、それに…マチから。
「大丈夫?」
「早く治してね」
「ゆずいないからヒマだったよ?」
そんな言葉は、今はもうない。
4日前、失ったから…
ベッドの中で静かに方を震わせていると、玄関で話し声がした。
「ゆずー、お友達がみえたわょ。」
お友達…?
カチャ…
ゆずはふとんから顔をだした。するとそこにいたのは…
「…神崎…」
「…久しぶり。なんとなく連絡しづらくて…来ちゃった。迷惑だったかな」
4日ぶりの神崎の姿に、涙が出そうになった。
が、堪えてこう言った。
「ううん…嬉しい……ありがと…」
「あ、これ学校のプリント。4日も休んでっから宿題とかちょ?たまってんぞ!」
「嘘!最悪…」
「ってかお前痩せたな!」
「マジ?やったね」
他愛もないような、話になりそうだったが、神崎によってそれは実現されなかった。暫くの沈黙の後、神崎が口を開いた。
「…マチのことなんだけど」
一瞬、ゆずは針で刺されたような痛みを感じた。
「あいつも学校休んでんだよ…」
…ドクン…
「そっ…か…」
堪えたはずの涙が溢れ出した。
自分のせいで、マチが苦しんでいる。今、それを実感したのだ。
なんで…こんなことになっちゃったのかな…
「ゆず…っ」
神崎はたまらなくなって、ゆずの小さな肩を思いっきり抱き締めた。
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