先輩と同級生。
先輩と同級生。
ひつこ


19ページ目


そのまま先輩の家から飛び出した。


 先輩…


 本当に、好きでした。


 すごくすごく、好きでした。


 …誰よりも。



 でも、あなたより愛しい人が現れてしまったんです。


 あなたのおかげでこの気持ちが揺るぎないものだと気付きました。



 本当に、ありがとう。





「…篠原?」

交差点で誰かに話しかけられた。声の主は…

「…かんざき…っ?!」
「お前そんな走ってどうしたの」

「あ…たし…っあんたに…言わなきゃいけな…ことが…って…!」「落ち着けっ!てか、俺も話あんだけど…つか公園行かね?ここじゃ話づらいし…」
「…うん」




少しだけ桜が咲いているが、まだ肌寒い公園。二人はベンチに座った。

無言が続く。

 神崎…いつもの学校生活じゃ考えらんないくらい顔が真剣…
 …あたしさっきまでの勢いどうしたんだろ…言わなきゃいけないのに、口が開かないよ…


「俺さ…マチと別れたよ。」


「…えっ」

「マチには悪いことしたと思ってる。好きじゃないのに付き合うなんて最低だよな…」

「…」

「でさ、俺別れたけど、別に篠原に俺と付き合えとは言わない。そりゃ俺は篠原好きだから付き合えたら…って思うけど、篠原にはあの先輩がいること知ってるし…篠原のこと…諦めることにしたんだ」

「…神崎あのね」

あたしも別れたの、と言おうとした時遮られた。

「だから明日からは友達やってくれるっ?!」
神崎は真剣な顔をいつものおちゃらけ顔に戻して言った。

「神崎ちが…っ」
「んじゃぁ、明日学校でな!」
「かんざ…っ」
「ばぃばーぃっ」

言って神崎はゆずから離れていった。
神崎の姿が、遠くなっていく。




ゆずの中で、何かが切れた。

「…神崎の…ばかやろーーーーーーーーーーーー!!!」
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