真冬のこいびと
真冬のこいびと
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「そう。でもあなたの持っている雰囲気はすごく好きよ。」
「ありがとう。」
お礼を言った浩行はにっこり笑ったが、心から笑っているのか作り笑いなのか、私には判断できなかった。そういう笑顔だった。
この人は、本当に大事な事は心に秘めておくのではないか、と思った。口に出さないからこその大切な思い。だとしたら私とは全くの正反対だ。大事な事は話さないと伝わらない。
少しの沈黙の間に生まれた、私の考えは彼の声に打ち消された。
「どうしました?」
「ううん。何でもないの。」
私は我にかえってそう答えた。
「そろそろ出ましょうか?」
窓の外に目をやると、さっきまで薄明るかった外も紺色の夜の色に染まっていた。雪は止むことを知らずに、変わらぬ早さと量で落ちて来る。
「そうね、出ましょう。」
私達はそう言っていすから立ち上がった。
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