真冬のこいびと
真冬のこいびと
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「いいえ、すごく僕のタイプです。」
彼はすこし照れながら私を見て笑った。私は、この人は私の事を大好きなタイプだ、と思いうれしくなった。
「ありがとう。」
私も照れながら笑った。
「あなたは初めて会った時、すごく大人びている気がしたわ。でも、今日はとても若々しい感じがする。どちらが本当なの?」
私はまた胸に抱いた疑問を彼にぶつけた。『僕のタイプ』と言われて、調子に乗っていたのもあった。
「難しい質問をするなあ。」
彼は苦笑したあと、ふと真面目な顔になり話し始めた。
「実は吉岡さんに初めて会った日は少し無理をして大人のふりをしていたかもしれない。でも本当に少しで、普段も大人っぽいとか、悪く言われれば老けているとか言われます。それは祖母と二人暮しだから、老人の香りが染み付いているのかも。」
と言って彼は笑ったが、ちっとも笑えてなかった。 私は『ご両親は?』とかいろいろ質問したかったが、本当に質問してはいけない事ぐらい心得ていたつもりだし、何より彼の雰囲気が、私の質問したい気持ちをピシャリと拒絶していた。『聞くな!』と。
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