真冬のこいびと
真冬のこいびと
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「吉岡さんに先に言われてしまいましたか。僕も同じ事を言おうとしていたんですよ。」
彼はそう言って笑った。 「そうなの?」
私はわかっていた事とはいえ、とてつもない喜びを抑えられずにっこり笑った。
「じゃあお付き合いしましょう。」
「はい。吉岡さんより三つ年下で学生だけどよろしくお願いします。」
彼はさっきから年下という事にこだわっているらしい。自分の中の倫理なのか、世間体なのか。私はくだらない事だと思うけど。
「あなたが年下なのをどうこう思うのは私であって、回りの人ではないわ。私は年なんて気にしないし、何よりあなたの持つ雰囲気に惹かれたの。まずは敬語をやめましょう。」
私は彼にむかって自分の意見をまくしたてた。私の悪いくせだと思う。それをきっぱりしていて好きだという人もいるし、はっきりしすぎてキツイという人もいる。私の周りは、私の事を大好きな人と大嫌いな人の二種類しかいないだろう。
「わかりました。やっぱり僕の思ってた通り吉岡さんはさっぱりきっぱり言うね。」
「ごめんなさい。幻滅した?」
私は何人の前でも、別の自分を作ることができない。男うけの為に自分の好みではない服を着る事や、合コンの席ではたばこを我慢する事(私はたばこは吸わないが。)を何の無理もなくやりとげる人達をすごいと思う。たまにどちらが普通でどちらが変なのか考え込んでしまうが、それさえもくだらない事だと思い、すぐに止める。
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