真冬のこいびと
真冬のこいびと
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私はコーヒー通でもなんでもないが、ここのコーヒーはおいしいと思った。水はどこのを使うとか、豆はどこから買ってくるだとか、きっとこだわりがあるのだろう。
窓の外に目をやると、思ったとおり地面は真っ白で三センチ程雪が積もっていた。そして、雪はますます落ちてくる数を増していた。傘をさしながら足早に歩く人や、急な雪にスピードを落としながら走る車。こんな天気の日に、温かな場所で温かなコーヒーを飲む私は、なんとなく幸福な気がした。そしてこれから彼が来る。私には彼との恋愛が始まる予感もあったから、その幸福な感じはさらに強まっていたと思う。
私は一人でいる時、考えがとんでもなく高尚(自分では)で、悟りの様な方向に行くことがある。そして、自分の中にあるもやもやや疑問が整理され、解決された時、私はとてもすがすがしく、オーバーだけど皆を愛したくなるような気分になる。保育士とかホームヘルパーとか看護士とかの慈愛に満ちた人達を想像する。
でもそういう気分はあまり長くは続かず、すぐに忙しい日常で、私のあるべき姿に戻っていくのだが。
採点