娘
娘
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指示通りの場所に車をとめ、玄関までかけよる。
「ナッチー、待ってたよー。ほら、はやくー!」挨拶する間もなく、せかすマリ。
部屋のある七階に着き、せかされるままに部屋に入る。
そのまま、キッチンへ……。ホワイトソースの良い香りが漂っている……。
「ナッチ、ほら、コート脱いで!座って、早く!」
イスに座った安部の目の前に、ソースのかかったゆでたてのパスタが置かれる。
「パスタは時間が命なんだからね!」
魚介類を中心とした白いソース。上には、赤い粉が振りかけてある。
「まりっぺー、これを作ったのー?すごーい」驚く安部。
「なっちー、いいから、食べてみてよ。その粉が大切なのよー」はしゃぐマリ。
指示通りに、ソースに赤い粉を混ぜて食べる。
魚介の甘さを、粉のわずかな苦さがひきたてる。
パスタのゆでぐあいも完璧だった。なごやかな時間……。
しかし、ほとんど食べきった頃……
安部は体の異常を感じていた。
熱い…… 体の中心から沸き起こる怪しい感覚……。
「ま、まりっぺ、他のメンバーは?そ、そういえば……、あなたは食べないの……?」
『カタンッ』フォークを落とす安部。
マリは何も言わず、ただ、安部を見つめている。そして、一言……
「供物よ……」いまや体は、淫らにうごめき、安部は声もまともには出ない。
「あっ、ま、まりっぺ……、な、何……?」部屋に誰かが入って来た気配。
一人ではなく、複数の気配だった……。
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