黒髪の教師
黒髪の教師
美香


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すみれは、道の脇に咲く桜を見ながら心を躍らせていた。
大学で教職課程を修了し、苦労して教職免許も取った。
やっと、念願の教師になれたのだ。

県立○○高校、ここが今日からすみれの職場だ。
いきなりの担任を受け持つことになっている。
すみれは緊張と期待で高なる鼓動で教室に入っていった。

「里見すみれです。今日からこのクラスの担任を受け持つことになりました。
まだ新米なので分からない事も有りますが、よろしくお願いします」

「よろしくねー。すみれちゃ?ん」
男子生徒がそう言ってからかうと、教室中が笑い声に包まれた。
すみれは良さそうなクラスに少しホッとした。

その日のすべての授業はあっと言う間に終わった。
すみれは疲れた体で職員室へと向かっていた。
その途中にある理科室で、すみれは立ち止まった。
中を覗くとすみれは目を見張った。
理科室の中には男子生徒の集団(十人くらいだろうか)が何かを囲っていた。
その中に一人の女子生徒がマワされていた。
セーラー服のまま、あらゆる穴という穴がふさがれ、顔中躰中、精液でまみれていた。

彼女は、すみれのクラスの赤坂百合子という学級委員長だった。
すみれはそれに気づき、思わず入り口のドアを開けた。

「や……止めなさい!何してるの」
「あ?れ??新任のすみれちゃんじゃん」

男子生徒の中にも見た顔があった。
伊藤正雄――挨拶の時にからかった男子生徒だ。
同じクラスの生徒はあと二人いた。

斎藤望――新田甲斐。
三人は集団のリーダー格のようだった。
伊藤は少し前に出た。すみれは後退りした。
「見て見ぬふりすればよかったのにね」
「すみれちゃんって美人だよね」
伊藤がすみれの長い黒髪を撫でながら言った。

すみれはそれを振り払い、伊藤を睨んだ。
「おっと、怖い怖い」
「あなた達、こんな事して……うん……む……」
すみれはいきなり、斎藤に唇を奪われた。
斎藤は貪るように、すみれの口内に舌を入れ、すみれの舌と絡ませた。
しかし次の瞬間、斎藤はすみれを押しのけた。斎藤は唇から出血していた。
「てめぇ!」
斎藤はすみれに思い切り平手打ちを食らわせた。
「今度、噛み付いて見ろ!こんなもんじゃすませねぇぞ」
すみれは斎藤の大声に怯んだ。
伊藤は、その様子を見るとすみれを慰めるように言った。

「こいつ、キレると何しでかすか、わかんねーからさ、おとなしくした方がいいと思うよ」
周りの男子生徒達がニヤニヤと笑う。
そして、後ろで様子を見ていた新田が合図をすると男子生徒達は、
一斉に襲いかかってきた――。
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