メタルな覚醒 ?
メタルな覚醒 ?
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そして……そのジャージが包む腕に、蛇の牙が突き刺さっていた。
「あ?あ。もう新しいジャージに穴開けてくれちゃって…」
ア然としている少女を尻目に、ポニーテールの女性は緊張感の無い声で言った。
蛇はというと、女性を噛み付きながら睨んでいる。
少女はもう一度、蛇が噛み付いてる部分を見てみた。
…なんと蛇の牙は確かにジャージを貫いているがそれ以上進んでいない。
噛んでいる所には血も無い。つまり蛇の牙は、皮膚を貫けていないのだ。
その事実は涼しい顔の女性を見ると確信できる。
もう少女は分けが分からなくなっていた。
ただア然として目の前で起こっていることを見ている。
分けがわからないのは蛇も同じなようで、ただ女性の腕にしつこく噛み付いていた。
しかし、ついに蛇は根負けして腕から口を離して女性と距離を取った。
シューー……
蛇がまた舌を出しながら睨む。
どうやら次に噛む場所を決めているようだ。
女性は腕を組んで、そんな蛇を睨み返して見下ろしている。
その睨み合う間に、桜が何枚か舞う。
シューー…………ガッ!
ついに蛇が口を開いて飛び出した。目標は女性の首元のようだ。
しかし……、
空中に飛び出している蛇の体に、女性の右足の上段蹴りが入った。
ゴン!
鈍く、金属バットで物を叩いた時のような音が闇の公園に響く。
蛇は真横に飛んで下の道に体を擦り、倒れた。
………そして蛇の体は揺らめいて霞み、最後にシュ…と小さな音を立てて消えた。
街灯に照らされたその蛇がいた場所には、ただ桜の花びらだけが残った。
女性は一呼吸置いた後ポニーテールの髪を揺らし、少女の方を振り向いた。
「あんた、大丈夫?ケガとか無い?」
女性はさっきとは打って変わって、優しく微笑んでいた。
少女はとりあえず乗っていたベンチから降りる。
そして、ちょっとキョトンしてしまった。
正面から見たポニーテールの女性の顔はとても綺麗で、カッコイイお姉さんという感じだった。
暗闇にその黒く光沢のある髪が溶け、街灯がその顔を照らし……ここの雰囲気はとてもこの女性にあっていた。
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