月と私
月と私
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教室には黒板に書いているチョークの音と、少しのおしゃべりの声。
ノートをとるものやとらないで寝ているもの。
私は寝てはいなかったがノートをとることができないほど彼の姿に夢中だった。
黒板に向かう彼の後ろ姿。あまりがっちりはしていないが、ひ弱なわけではなさそうで、少し後れ毛が長い先生の髪の毛は整髪料などつけていなくてサラサラだ。
「よし、じゃあ次にいくぞ。」
くるりと振り返った彼に、私は釘付けになってしまう。
―彼の薄い唇にキスがしたい。息苦しくなるまで舌を絡め合わせたい。
彼の首筋に舌を這わせ、ネクタイをほどきワイシャツのボタンを一つ一つ外したい。
「…つなか、松中!」
私は友達の声で我にかえった。
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