不細工な二人
不細工な二人
折原浩平


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観覧車か、定番だな。

高所は人並みに嫌いだが、空から地平線なんかをを眺めるのは寧ろ好ましい。
まあ恋人同士の観覧車と言えば互いに互いを見つめ合い羞恥攻め合うものかも知れないがそんなマニュアルは知ったことではない。

ふとファンタジー街道に溶け込んだアンティーク時計に目が止まる。
とある神を模したロジック。
暮れる夕陽とクロノスに恨み事。
デートの時位はアンタの仕事をサボっていいんじゃないかと。

「じゃ、行くか」
時間も少ないし。
スックと起きて大きく伸びをする。
隣からOK、と一声。

終りは近い。
望んだ幸福の結末はいつも不幸せだけれど。
祭りのあとの寂しさを興奮と安らぎと愛しさの記憶で埋めつくせる位。
そう、笑い合おう。
本日二度目の握手は自分から。
驚いて、俺を見て、照れ臭そうに、ただ笑う。
そぅ、その幸せ。

大地を浅く蹴った。
並んで歩くと不規則な靴音。
熱照った身体を撫でる涼風。
繋れた手。
その温もり。

ちっぽけな身体で世界を仰いだ。
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