《エロティック‡クエスト》無器用娘の無器用恋愛術
《エロティック‡クエスト》無器用娘の無器用恋愛術
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翌朝。
カランカラ?ン♪
ギルド『精霊の住み処』に鐘の音が鳴り響きドアが開く。今日最初の来客だ。
「おはようございます。」
入ってきたのはグラン一人。いつも一緒にいるシオンの姿は見えない。
「おはよう。あら、今日は一人?シオンは?」
いつものように掲示板に依頼書を貼っていたギルドの管理人サラが珍しそうに尋ねた。
「えぇ。ちょっと風邪を引かせてしまって…」
「へぇ…風邪ねぇ。ん?引かせた?」
引いたではなく引かせた。妙な言い回しが引っ掛かる。
「引かせたってどういうこと?」
「いや…それが…その…」
途端にグランの顔が赤くなった。
「どうしたの?何があったのよ?」
妙な態度が気になったサラが強く詰め寄ると、圧力に耐えかねグランは恥ずかしそうに口を開いた。
「えっと…昨日ですね…その…お風呂で…しちゃって…湯冷めしたらしくて…」
「……聞くんじゃなかったわ。」
グランの口から出てきたのろけ話にサラは呆れてしまった。もっとも、これを聞いたのが他のシオンファンなら大激怒しているところだが。
「まぁ仲が良いのは良いけど、ほどほどにしておきなさいよ。」
「はい…気をつけます…」
グランは申し訳なさそうに首をすくめる。
「でもそれなら側にいてあげたほうがいいんじゃないの?」
「俺もそうしたかったんですけど、シオンに『いいから仕事してきなさい』って追い出されたんです…」
「あ、なるほどね。」
いかにもシオンらしい行動に納得するサラ。おそらくグランに風邪をうつさないように気を使ってのことだろう。
「そういうわけなんで何か良い仕事ありますか?」
尋ねられてサラはポンと一つ手を叩いた。
「そうそう。グラン指名で仕事が来てるのよ。これなんだけど。」
サラが一枚の依頼書をグランに差し出す。
その依頼人の欄には『マリィ薬品堂店主・マリィベル』と書かれていた。
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