《エロティック‡クエスト》無器用娘の無器用恋愛術
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流幻


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「………あれ?」
窓から差し込む太陽の光に、マリィベルはうっすらと目を開いた。
目に映ったのはアトリエの天井。どうやらいつの間にか眠ってしまったらしく、マリィベルは床に大の字になって倒れていた。
薬の調合をしていたこの数日、ほとんど寝ていなかったのだから仕方ないと言えば仕方がない。
マリィベルは体を起こすと、少し寂しい気持ちになった。
「……夢か。」
今から半年くらい前、グランと出会ったときのことを夢に見ていた。
あの日、ギルドで依頼を受けてやって来たグラン。
最初の印象は可愛い男の子くらいのものだったが、一緒に作業をするうちに次第に惹かれていった。
確かな技術と知識。細やかな気配り。そして何より、彼の笑顔は心を癒してくれた。
注文の薬が出来上がる頃には、マリィベルは完全に心を奪われていた。
しかし注文の薬の完成はグランとの契約の終了を意味していた。
マリィベルは出来ることなら引き留めたかったが、無器用な彼女にどうやって引き留めればいいか分からなかった。
そうしてグランは『マリィ薬品堂』から去っていった。
これで終わりだったならマリィベルも諦めがついただろう。
しかしグランはその後、客として店にやって来るようになったのだ。
最初のうちはグランに会えることを素直に喜んでいたマリィベルだが、想いは募っていき、それだけでは満足できなくなっていく。
グランを自分のものにしたいと思うようになるまで時間はさほどかからなかった。
そしてマリィベルが選んだ手段。それが『惚れ薬』だった。
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