《エロティック‡クエスト》無器用娘の無器用恋愛術
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流幻


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「それにしても……すごいお客さんですね。」
「そうなのよね。なんか急に増えちゃって。不思議よね?」
どうやらマリィベルは自身の変化で客が増えたということに気づいていないようだ。
マリィベルの視線がグランの隣に立っているシオンに向けられた。
「貴方がシオンさんね?」
「え?あ、はい。よく知ってますね?」
「もちろんよ。有名人だもの。」
そう言ってマリィベルはシオンを見つめた。
「えっと……あ…あの……」
「……シオンさん。」
「あ、はい……」
マリィベルはシオンに優しく微笑みかけ、口を開いた。
「グラン君を……よろしくね……」
「え?あ、はい……分かり、ました……」
言葉の意味が掴めずシオンは曖昧に頷いた。グランも隣で怪訝な表情を浮かべている。ただ一人、マリィベルだけが満足そうだった。
「すいませ?ん。」
客がマリィベルを呼ぶ声が聞こえてきた。
「は?い。ごめんね、仕事だわ。」
「あ、はい。頑張ってください。」
「うん、ありがと♪」
マリィベルは客のところへ行くとテキパキと仕事をこなす。その姿はとても生き生きしていた。
失恋を乗り越え、美しく成長したマリィベル。そんな彼女を男たちが放っておかないだろう。
マリィベルが新しい恋を手にするのはそう遠くなさそうだ。
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