《エロティック‡クエスト》無器用娘の無器用恋愛術
《エロティック‡クエスト》無器用娘の無器用恋愛術
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「ごめんね、待たせちゃって。」
マリィベルは飲み物の入ったグラスを二つのせたお盆を手にして戻ってきた。もちろん一つはグラン用の『惚れ薬』入りだ。
「はい、どうぞ。」
「ありがとうございます。」
マリィベルはテーブルに飲み物を置くと椅子に座った。
(さあ飲みなさい…そして私の物になるの…)
心音が聞こえてくるほどドキドキしているが、それを隠しながらグランの様子をじっとうかがっている。
そして期待通りグランはグラスを手にし、『惚れ薬』入りの液体を口にした。
「あ、これおいしいですね。」
そう言うとグランはそれを一息に飲み干した。
(やった?!飲んだ?!)
マリィベルは喜びを全身で表現したい衝動にかられるがそれを抑え、平静を装いグランに話しかけた。
「それで仕事の話なんだけど…」
「あっ、はい。」
今のところグランに変化はない。しかし徐々に効果が現れてくるはず。マリィベルはドキドキしながら『惚れ薬』の効果が現れるのを待った。
しばらく仕事のこと(と言ってもグランを呼ぶための口実で実際には仕事などないのだが)について話をしていると、グランの様子が明らかにおかしくなっていた。
顔を紅潮させ、息が荒くなっている。
「どうしたの?大丈夫?」
心配そうに(もちろんふりだが)マリィベルが声をかける。
「え…ええ…大丈夫…です…」
とは言うものの目の焦点が合っておらず、どう見ても大丈夫ではない。
(あれ…?何か本当にヤバそう…)
マリィベルもだんだん本気で心配になってきたらしい。
「ねぇ、本当に大丈夫なの?」
マリィベルがテーブルに身を乗り出し、グランの顔をのぞき込む。
「…大…丈夫……です…よ…」
ドタッ!
グランは椅子から崩れ落ち、床に倒れ伏した。
「グ、グラン君?!」
マリィベルの呼び掛けにも反応を示さず、ピクリとも動かない。
「うそ…何でこうなっちゃうの…」
まさかこんな結果になると思っていなかったマリィベルの顔は青ざめていた。
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