MATURE?危険な子供たち?
MATURE?危険な子供たち?
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まさか、先生に見つかって没収されたのだろうか。
それとも泥棒に盗まれて…?
なんにせよ無いのは困る。
机の中を整理し、ノートの間に挟まってやいないかと必死でパタパタ紙を振る陽平は、開けたはずのドアが静かに閉まるのに気付かなかった。
「探してるの、コレでしょう?」
聞き覚えのある…というか、耳について離れない声が、静かな教室に響いた。
時が止まったかのような沈黙。
美佳が冷たい視線で陽平を見下ろして立っていた。
白く長い指の間にはアンテナが挟まっていて、そこからぶら下がっているのは陽平の携帯だった。
一気に陽平の体温が上昇する。
「てめぇ…盗ったのかよ…っ!?なんだよ、仕返しかよっ!?」
すごい剣幕で美佳に詰め寄り、携帯をもぎ取ろうとした。
しかしヒラリと交され、奪取は失敗に終わる。身長差がないうえ、(下手すると美佳のほうが数ミリ高いかもしれない)烈火のごとく怒り狂う陽平の単純な動きなど、冷静沈着な美佳には見て取れた。
「誰かさんじゃあるまいし、そんな子供っぽいことするわけないじゃない。」
明らかに自分の事を、しかも鼻で笑われながら言われ、陽平の怒りは頂点に達した。
「返せよ!!杉菌がついて汚れるだろ!!」
「『杉菌』ね。結構そのあだ名気に入ってたのよ。今日で聞けなくなると思うと寂しいわ。」
「はぁ!?今日が最後だって誰が決めた!?明日も明後日も……死ぬまでお前は杉菌だ!!この…汚ねぇバイキンが!!」
一仕切りの罵倒を浴びせる陽平を、美佳は楽しそうな目付きで見ていた。
その目が陽平の勘に触り、ますます美佳への憎悪があふれ出る。
怒鳴り続ける陽平を嘲笑うかのように、美佳はアンテナの先を摘んでいた指を離した。
重力に逆らえず、陽平の最新型の携帯が床に吸い付くように落下した。
「てめ…っ!」
それだけでは済まされなかった。床に落とされた携帯を握り締めた陽平の手ごと、美佳が上から思い切り踏み付けて、グリグリと踵を回してきたのだ。
「…っ!?おい、いいかげんに…」
「この前の放課後、持田君、私と先生がセックスしてるの見てたでしょう」
単刀直入に尋ねられ、威勢の良かった怒りが一瞬にして遠退いた。
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