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カオス・ストーリー23

AKBと修
第35話

竜「翔太郎は、俺にとって、本当にいい後輩だった…」

翔太郎「はぁ…」

竜「そう思ってたのに、なんで陽菜に手を出したんだ?」

俺は頭から血の気が引くのを感じた。

そもそも、このことは三人しか知らなかったはずである。

問題は誰がリークしたかであった。

翔太郎「ちょっと待ってください! 誰からそんな…」

竜「誰がじゃなくてこっちが聞いているんだ! どうなんだよ!?」

翔太郎「それは…」

竜さんはかなり興奮していて、とても会話が成立する様子ではなかった。

竜「事実…なんだな」

俺は答えることが出来ずにいた。気が付いたら激しい衝撃で俺は後ろにのけぞった。

激しい右のほほの痛みから俺は殴られたのだとわかった。

竜「お前は…お前というやつは!!!!」

二発、三発と当たる。俺はされるがままにパンチを受け続けた。

何発殴られただろう…。最後は竜先輩は何も言わずにその場を去った。

そして俺は口を切ったことと全身が殴られて痛むのでとりあえず口を洗って逃げるように帰るのだった…。

家に帰るとまず珠理奈が驚いていた。

珠理奈「翔兄!?どうしたの、その顔!?」

翔太郎「ちょっとね…」

珠理奈「ちょっとじゃないよ! なんかあったんでしょ!?」

翔太郎「黙れよ!!! 俺の問題に口を突っ込むなよ! …頼むから…ほっといてくれ…」

普段怒鳴ることのない俺に相当おどろいたのだろう。珠理奈は一言「ごめん…」とつぶやくと奥へと引っ込んでいった。

翔太郎「怒鳴る権利なんて…ないのにな…」

俺は風に当たりたくなって自転車にまたがり、昔通っていた中学校の近くへと向かったのだった。

中学校は昔と何も変わらずにそこにあった。

中学校の近くを通り過ぎようとしたとき、うちの学校の制服を着た少女が中学校から出てきた。

(あの子は…)

向こうも俺に気づいたようでこちらへと駆け寄ってきた。


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