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カオス・ストーリー2
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?由依との奏で?
第30話
行為を終えて、こじはる先輩と俺はそろってホテルを出た。
小嶋「意外と翔太郎上手だし、気持ちよかったよ♪」
翔太郎「でも、今回だけじゃないんですか?」
小嶋「あ、そっかぁ!」
なんて会話をしながらホテルを出た。帰ろうと通りに出ると、見覚えのある人物とすれ違った。
柏木「翔太郎…に、陽菜!? どうしてこんなところに…?なんで…?」
そこにいたのは柏木先輩だった。
小嶋「かしわげちゃん…」
俺は凍りついた。
俺たちが出てきた方向はホテルしかなく、言い逃れが聞かない状態だったからだ。
柏木「どういうこと…?だって、陽菜には彼氏が…。それにこんなとこから…」
驚きを隠せないといった表情を浮かべる柏木先輩。
そして緊張のあまり泣き出してしまったこじはる先輩。
俺はどうしたらいいのかを固まった頭で必死に考えていた…。
ついに俺は決心した。
翔太郎「俺が…俺が悪いんです。俺が無理やり…」
小嶋「翔太郎!?」
気が付いたら俺は震えて、涙を流していた。
翔太郎「俺が、無理に言い寄って…。先輩は…悪くありません…。すべて、俺が…」
俺はやっとのことで声を絞り出した。
柏木先輩は怒りとも諦めともとれる表情でこう言った。
柏木「わかった…。じゃあ、陽菜は不問にしてあげる。けれども、翔太郎?あなたにはがっかりしたわ。こんな卑劣で最低なやり方で…。これならあなたは部活にいない方がいいんじゃないかしら?」
こういうことを言われるのはわかっていた。覚悟を決めて言ったのだから。でも、涙が止まらなかった。
この時の気持ちを俺はうまく表現できない。ただ、この時の柏木先輩の顔が少し笑って見えた。
その後、俺と柏木先輩は長い間話し続けた。
この件は竜先輩には内緒にすること、その代わりに俺は部活を辞めること、そして何よりも辛かったのが…
翔太郎「性欲処理…ですか!?」
柏木「そう。陽菜があんなにいいって言ってたんだからさぞかしいいものを持っているんでしょう?」
満面の笑みで恐ろしいことを言った。
俺は恐怖ととまどいでおかしくなりそうだった…。
翌日、俺は部活を辞めた。
みんなに驚かれた。その上、辞めた理由が“プレッシャーに耐えられない”ということだっただけに余計に驚かれた。
ちゅりは泣きながら止めてくれたし、辞めたことで選抜に復帰した秋元先輩には意気地なし呼ばわりされるし、大騒ぎになってしまった。
それに、まだ事件のことを知らない竜先輩が、本気で俺を心配してくれていることが俺の胸を締め付けた。
俺の中は…くやしさと申し訳なさでいっぱいだった。
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