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カオス・ストーリー23

君に、夢中に、させられて
第3話

もともと、彼とは、いつも一緒だった。

ずっと、昔から、いっしょに登下校してたし、
サッカーして遊んでたし、席が隣同士になることも多かったし、
私が体調不良で休んだ時も、いつもプリントとか持ってきてくれた。

そして、ある時、町の盆祭りの夜。

私は、親とはぐれてしまって、
いつの間にか知らない場所に行ってしまったの。

そして、誰かに声をかけられた。

?「ねえ、お嬢ちゃん、ついてこんね?」

ふと、後ろを振り向くと、知らない男の人がいた。

男「ねえ、やっと会えたけん、迷子にならないうちに行かんば。」

怖くなったから、思いっきり逃げた。

知らない人に会ったら、逃げましょう、って学校で言われたから。

そして、思いっきり、叫んだ。

「キャアアアアアアアアアアアアアアアアァー!」

男「ゲームも買ってあげるけん、ねっ? 行こうよ。」

けど、相手は、体が大きいから、歩幅もでかい。

すぐ、追いつかれそうになったから、
泣きべそだった。

「ドターッ!」

え?

そう思い、後ろを振り向くと、その男は足を引っ掛けられ、
見事に、ズッこけていた。

斉「ふふっ、やっぱ首振らないと、
  広い視野は確保できんとよ?、おじちゃん。」

現れたのは、斎藤だった。

柏「・・・怖かったよぉぉぉぉぉ(´;ω;`)。」

斉「な?に、スライディングなんて、ちょろいモンよ。
  さっ、詰めの段階だ! 今は逃げんば、さっさと。」

柏「あ、きゃっ!」

走るあなたを見てた。
提灯に照らされた、その落ちる汗が眩しかった。

彼の背中は、いつもよりも大きく見えた。

なんだろう、このドキドキ。

私、もしかして・・・。

その気持ちに気付いたのは、
たぶん、その時が初めてだったと思う。
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