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カオス・ストーリー2
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?由依との奏で?
第3話
俺たちの高校の吹奏楽部は巷では有名な強豪であった。そんな部室に辞めた男が入って来たら少しみんな驚いたようであった。顧問の先生に挨拶だけ済ませ、河西と宮崎の待つ練習場所の教室へ向かおうとすると、
???「あれ?久しぶり!!!珍しいね、部活に顔だすなんて。」
そう話しかけてきたのはちゅりこと高柳明音(たかやなぎあかね)であった。
翔太郎「あ、うん。後輩にレッスンしてくれって頼まれてさ。」
高柳「そうなんだ…。五代君が辞めちゃってからなんかみんな変わっちゃってさ…。」
翔太郎「まぁ、あんなことがあったしなぁ…。」
高柳「ねぇ、部活…戻ってこないの?」
俺は答えることができなかった。ちゅりは本気で戻ってきてほしいと思っているのに、生半可な返事はできないと思ったからである。
翔太郎「二人が待ってるから…、行ってくるわ。」
高柳「あっ、うん。よろしくね!!!」
さみしそうな顔をするちゅりを残して、俺は少し胸を痛めながら廊下を歩いた。
教室に入ると、二人はすでに音だしを済ませて待っていた。
宮崎・河西「先輩、お願いします!!!」
翔太郎「じゃあ、始めようか。」
そうして俺は二人のレッスンを始めた。かなりの練習をしていたらしく、1年前とは全く違う腕前になっていた。そして、あっという間に部活の終了時刻となっていた。
宮崎「先輩、ありがとうございました!!!」
翔太郎「二人ともうまくなったなぁ…。びっくりしたよ。」
河西「だってトモたちいっぱい練習したもんね♪」
翔太郎「そういえば、ミーティング行かなくていいの?」
宮崎「あっ、でも先輩いらしゃいますし…」
河西「トモ待ってるから、みゃお行ってきてよ♪」
宮崎「えっ…。わかった。じゃあ先輩、ちょっと待っててくださいね!」
そうして俺と河西とは二人きりになった。
河西「先輩って…、彼女さんとかいるんですかぁ?」
翔太郎「いきなりどうしたんだよ?」
河西「トモ、先輩が辞めちゃってからさみしかったんですよ?先輩はぁ…トモいなくてさみしくなかったんですか?」
翔太郎「そうだなぁ…まぁ、いろいろあったからなぁ…」
河西「先輩…、鈍すぎますッ」
そういうといきなり河西は俺に抱き着いてきた。
翔太郎「ち、ちょっと、チユウ?」
河西「先輩…トモの気持ち、わかって?」
学内一ともいえる河西のフェロモンに俺の下半身は限界ギリギリだった…。しかしわずかの理性が勝った。
翔太郎「チユウ、いくらなんでもいきなりすぎるよ…」
河西「トモのこと…嫌いですか?」
翔太郎「嫌いじゃないよ、ただチユウのことはまだ後輩としか見れないや…。」
河西「そんな…。」
翔太郎「ごめん、俺、今日はもう帰るわ…。みゃおによろしく。」
そういって俺は教室を去った。河西に抱き着かれたときに、なぜだか由依ちゃんの顔が浮かんだ。何故なんだ?
教室を去る俺の後姿を河西はじっと見つめていた。
河西「先輩…私、あきらめませんから。」
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