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マジすか学園?B?
第38話
「痛いなぁ高橋さん……はッ!遅刻だッ!」
時計を見て焦った瀬川は全速力で学校へと向かった。
残った一週間──
形には残らないけど名一杯頑張ろう!──
瀬川はニヤニヤしながら今日もヤンキー達に囲まれていた。
「なんだよ気持ち悪ぃなぁ」
「指原さん!そんな言葉遣いだめですよ!」
「うぜー……なんだよ急に教師ぶって」
ホルモンを焼きながら瀬川の教師魂に引く一同。
理由を知る高城だけは黙ってホルモンを口に運んだ。
「瀬川先生ッ!ひぃぃぃッ」
「あぁッ!?!?」
瀬川を探していたクウキを睨むヤンキーたち。
その隙に小森が焼けているホルモンを横取りしていた。
「どうしたんですかクウキ先生?」
「いやぁぁッ……実は頼みがございまして!」
「頼み?」
「えぇッ!?!?三年の進路指導!?!?!?」
「いやぁー瀬川先生にしかできないかと思いまして」
「僕教育実習生ですよ!?」
普通ならありえないが常識が通用する高校ではない。そんなこと瀬川も重々承知だ。
ラッパッパの一同に認められているのは嬉しい。
しかし,流石に進路に関わるのは気が引けた。
「じゃあお願いしますよッ!」
「ちょッ……マジかよ……」
瀬川の進路指導が始まった。
進路指導一人目──
「えーッ……秋元才加さん?」
瀬川が用意したいかにも進路指導っぽい机と机を向かい合わせただけの教室。
秋元は壁に持たれて俳句を眺めていた。
「何か……希望はありますか?」
「私はただ強くなりたい」
「強く……んー他には?」
「強いやつと闘いたい」
「……他には?」
「自分の限界を越えたい」
(喧嘩バカだな……)
秋元が希望することをまとめるとやはりアレしか無かった。
「格闘家とかどうですか?女格闘家とか格好良いんじゃ……っていないし」
教室に一人残された瀬川。
溜め息をしながら進路用紙を見ると綺麗な筆跡でこう書かれていた。
「チェホンマンと……闘いたい……これは格闘家になるってことなのか??」進路指導2人目──
小嶋陽菜。
「何かやりたいことってありますか?」
「んーッ……先生とHしたいくらいかなー」
小嶋の頭にはそれしかなかった。
咳払いをして瀬川は進路用紙に性欲強と書いた。
「ケーキ屋さんとかどうですか?小嶋さんなら看板娘になりますよ!」
「看板娘?」
「売れっ子ってことですよ」
「んー……興味ない♪今は先生とエッチしたい!」
話を流されたことに気付かない小嶋。
小嶋が週に二回出勤で月40万稼ぎたいと言ったのは話をはじめてから3時間後のことだった。
「はぁ……参ったなぁ今日でみんな終わらせようと思ったのに」
小嶋の進路を考えるだけで時間を全て使ってしまったことを自身の実力の無さと考えてしまう瀬川。
もちろん瀬川のせいでもない。
「んっ!?……なんだこの匂いは??」
一年の教室がある廊下を歩いていると香ばしい居酒屋の匂いが漂ってきた。
釣られるように匂いの流れを辿っていく瀬川は話し声のする教室の前に導かれた。
「高城さん達……じゃないよな」
そんなことを言いながら僅かに開いていたドアに目を着けた。
「おいレモン!お前何焼いてんだよ!」
「レモンに決まってんだろーがよー!」
「ばかッBBQに果物焼くやつがいるかよ!」
「BBQもしっくりこねーなぁ……やっぱりホルモンさんらに相談した方がいいんじゃねぇか?」
「ん?ツリ……お前首から何さげてんだ?」
「これか?これはなぁムクチさんのストップウォッチの真似してみたんだぜ!」
「えぇーいいなぁ!!」
(何だこの子達……)
白のジャージ姿の5人組はどう考えてもあの5人組のパクりだった。
彼女らの背後にはチーム○○とだけ書かれておりまだチーム名が決まっていないことが頷けられる。
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