ちいさな悪魔の小さな絵
折原浩平
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この高く高い空に思いを馳せる。
低く深い大地に想いを捧げる。
この矮小な命の価値はこれほどに小さく、輝かしいものであると。
ー教えてくれた。
アナタは僕の家族。
アナタは柔和な父。
アナタは優しい母。
アナタは明るい姉。
抱き締めたい。
感謝したかったんだ。
普通の子らがそうするように。
「産んでくれて有難う」
「育ててくれて有難う」
そんな当たり前を言葉にしたかったんだ。
だから描かなければいけない。
もう伝える術は何一つ残ってはいないけれど。
僕は僕に出来る全ての事をしよう。
それはいつかの約束。
お気に入りの黒がキャンバスを浸していく。
安らぎと、安息と。
停滞と、虚無。
まるで母の胎内のように感じられるから。
漆黒の空に星々を散りばめて僕は祈る。
満天の闇に、僕は祈る。
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