水色の空
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菜摘子は入学してからというもの、
おおよそまともな高校生活を送ってはいない。
気が向いた時には授業に出て、
そうでない時には、天気が良ければ今日のように屋上で過ごすか、
運悪く雨の日などは保健室、または屋上へ向かう扉の前で過ごす。
担任教師やクラスメイトの名前と顔すら、うろ覚えだ。
しかし、中学校から比較的仲良くしていたトモダチも同じ高校に進学し、
話す相手が全くいないわけでもなく、いじめがあるわけでもない。
受験勉強も人並みに頑張ったし、
この高校を進学先として選んだのも、自分だった。
制服のデザインも、校風も、校舎も、中学時代の憧れそのままだ。
学力だって中学校では常にトップレベルだったし、
授業についていけない筈もなかった。
勉強は嫌いではないし、新しい知識を得られる事には喜びすら感じていた。
高校入学後の実力テストや学力テストでは、上位の成績を修めていた。
いわゆる世間で言う所の不良タイプの人間ではなく、
むしろ真面目な優等生タイプで、
非の打ち所の無い人間と言っても過言ではない程だった。
菜摘子がこうして屋上で授業をサボっているなんて、
実際にその姿を目にしても俄かには信じられない事だろう。
しかし、現実は、こうして今も教室へは行かず、
一人屋上でフェンスの外を眺めているわけなのだが―――
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