無限回廊3/迎夢のエッチな官能小説
無限回廊3
エッチな官能小説集

「う……ん……?」

どれくらい過ぎただろうか。
肌にまとわりつく湿った空気。
異様なほどに甘い匂いが満ちた穴蔵の中で、少女は目を開いた。

未だ意識は朦朧としており、状況を把握しきれない。
身を起こそうと、体に力を込める。
しかし、体の自由がまるで利かない。

両手は大きく掲げられた形でまとめ、拘束されている。
まるで樹液を固めたようなそれは、岩壁にピッタリと張り付き、
とても剥がすことはできない。

そこで少女は、自分の身に何が起こったのかを理解した。
そして、視界の隅にうごめく、
自分をこの場に連れ込んだ張本人の存在に気が付いた。

それは、明らかな異形――。
甲殻類を思わせる艶やかな肌。
下半分で二股に別れ、器用に立っている。
正反対に、蛇を思わせるぬめった腕が巻き付くように広がり、
その姿はまるで出来損なったヒトデのようである。

「うぅ――」

生理的に受け付けない、目の前のモノへの嫌悪感。
そして、これから自分に起こるであろう事への恐怖感。
少女は声を上げることも出来ず、ただ息を飲む。
すぐに視界は、にじみ出た涙で覆われ、歪む。
小動物のように震えながら地を這い、距離を取ろうともがく。
魔物はそれを楽しむかのように、ジリジリと詰め寄る。

岩壁に追い詰め、逃げ場を完全に塞いだ所で、
魔物はついに、少女へと手を伸ばす。

(あっ――食べられる)
少女に想像できるのは、そんな当たり前の結果。
先日の旅人のように、無惨な姿で発見されるのだろう。
むろん、死にたくはない。
しかし、死を覚悟する他ない悪夢のような状況である。

だが、少女に襲いかかった現実は――、
想像を遥かに越える物だった。


唐突に魔物の両手、胸元がパックリと開き――新たな触手が無数飛び出す。
両手から伸びる触手は少女の腕に巻き付き、軽々と持ち上げた。
同時に、腕を拘束していた塊が溶け落ちる。

しかし、自由が戻った訳ではない。
そのまま少女の両手を左右に開き、岩壁に押し付ける。
手首を固定したまま、そこに魔物の胸から伸びる触手が液体を吹き付けた。
液体はみる間に固まる。

獲物の自由を奪い満足気な魔物は、少女の服に手をかけ、一気に引き裂いた。
一枚布で作られたワンピースのような服は、いとも簡単に破り取られ、
少女は一糸纏わぬ姿になる。
そして、先ほどまでとは違う液体を少女に被せる。

「いやぁっ……!」

しかし魔物は、そこから全く手をつけず、
液体が垂れ落ちる様を見守るだけだった。

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