ありきたりじゃない!
エッチな官能小説集
私はハッと目を覚ました。
ここはバイト先のレストランの事務所。はっきり言う。
俺は痴漢が好きだ。
といっても痴漢をしてるやつが好きって意味じゃないからな?勿論痴漢をするのは俺で。
相手は俺好みの女の子で。
あのスリル感も女の子の反応も全てにおいて最高だと思う。
あれ以上の興奮は覚えた事がない。
因みに俺の名前は真部祐介。
見た目も頭も並しか無いし、
今までも"痴漢"という事を除けばごくごく平凡な日々を過ごしてきた。
そう……今までは。
俺は、今日も目当ての女の子を狙ってわざわざ必要も無い時間に駅へと足を運んでいた。
因みにサイトで待ち合わせて……とかいうことはしない。
前はそんな事もしていたがそれよりもやはりいきなり痴漢をする方が、
スリルも相手の反応も良いからだ(ま、あくまで俺の趣味だけどな)。
ぼぉっと構内を見回していると不意に俺の目の前を、
可愛らしい女子高生が通り過ぎていった。
顔も体つきもばっちり俺好みだ。
今日はこのコに狙いを定めることにして、
後を追うようにぴったりと列に並ぶ。
痴漢は車内になだれ込むときが勝負だ。
その時にいい位置を確保しておかないとそれどころじゃないからな。
俺は長年のテク(?)を武器に上手いこと女の子を端に追いやり、被さるような位置をとった。
(これで今日も楽しめるな……)
心の中でニヤつきながら、ゆっくりとそのコに手を伸ばし、
まずはスカート越しにお尻に触れる。
足が浮きそうな位混んでる車内だからこの位じゃ女の子も気付かない。
これからが勝負だ。
そうしてゆっくりとそのコの小さなお尻を撫でようとした、その時……。
(……え……?)
さっきも言ったようにこれだけ混んでる車内だ。
体のどこに何が触れてもおかしくはない。
だが、今俺の尻には明らかに男のアレが触れている。
いや、今までも男の腰が俺の尻にあたる事は何度もあったし不思議な事ではない。
だが……。
(何おっ勃ててんだ……!)
そう、そのブツは何故か硬く張りつめていた。
相手のズボンとさらに俺のズボンを通しても判るこの感覚。
(いや……まぁ、ただの生理現象かもしれないしな)
それに俺は今それどころじゃない。
多少気色は悪いが目の前の可愛らしい女の子が俺を待っている。
そして俺は再び女の子のお尻に手をあてがった……が。
(ちょっ……待て待て待て!)
何故か……俺が今まさにやろうとしていた行為を俺がされている……。
しかも位置から考えるに相手はさっきブツをあてがってきたやつだ。
微妙に位置をずらしてブツを俺の尻から腰に移動させ、
横から尻を慣れた手つきでさわさわと撫でてくる。
(気色悪ィんだよ……ッ!)
男に触られたからって怖気こそ感じるものの気持ち良くとも何ともない。
(つーかホモかよ!)
「テメェ……っ」
俺が抗議しようと振り返った瞬間、急に横からのGがかかり、足がもつれる。
(ぅわ……っ)
駅に着いたのか、俺の居るのと反対側のドアが開き、人が外へと流れ出る。
その流れにつられるように俺の狙っていた女の子も外へと出ていってしまった。
(あ?くそっ逃げられた)
俺が悔しがってる間も無いうちに、外に並んでいた人がまた流れ込み、
俺はその勢いでさっきまで俺の狙っていた女の子のいたコーナーへと押しつけられてしまった。
(ったく、ホモは居るわ、女の子には逃げられるわで、最低だな……今日は)
ついてねぇ、と小さく溜息をもらす、と、不意に、また尻に触れられている感触を覚える。
(……まだ居たのかよ、コイツ……ッ!)
といっても、狭い車内に人がギュウギュウだから、
さっきのようにスグ駅に着くと判っていれば話は別だが、
今回は長い間ドアが開かない上に開いても反対側のドアだったりするので、下手な事は出来ない。
(オイオイ、尻撫でられながら次の駅まで待たねぇといけねーのかよ)
開くドアが反対でも取り合えず人は流れるわけだから、
上手くその流れに乗ってしまえば外へは出られるのだ。
しかし今俺が居る位置は運が悪い事にコーナーだから、
駅に着くまではこのまま我慢しなければならない。
まぁ男だし触られても減るもんじゃねぇしな……。
半分諦めてはぁ、と大きく溜息をつく、と同時に今まで張っていた体の筋肉をすこし和らげる。
と、その瞬間……。
「えっ……」
尻を撫で回していただけだった腕が腰に周り、
もう一方の手が何故か前へと回される。
因みに俺は壁に向かっているから背中から抱かれている状態だ。
俺が驚いたのはイキナリ前を握られた(つぅか揉まれた……?)のと、
あと相手の体格が予想以上に良かった事だった。
背丈は多分……俺より10?くらい高い、から180はあると思う。
胸板はマッスルって訳でもないがそこそこ厚い、と思う……。
今まで全然意識はしていなかったが手も女が好きそうな細くて長い指のついたしなやか、
と表現するのに相応しい感じの手だ、と感じた。
(背が高くて体格良くて手がイイなら痴漢なんかしなくても相手がいるんじゃねぇのか?)
それとも相手は不足してはいないが俺のように痴漢することが楽しいとか。
あとは顔がハンパじゃなくブサイクだとか。
(あっそういや……)
ここまでされたからには顔を拝んでおかねばなるまい。
依然俺の急所はソイツに揉まれていたが、
冷静(?)にそんな事を考えていた俺は後ろを振り向こうと踏ん張る、
が相手の力は思ったより強く、
更に深く抱き込まれてしまう形になってしまった。
(クソーッこれじゃ顔、見れねーじゃねぇかよっ)
そういう問題でもないのだが、
顔も見れずにしかも俺が振り切れそうにない程、
力が強いとなればもう成り行きに任せるしかない。
(生憎喧嘩慣れもしてねぇしな)
そこそこ平和に今まで生きてきた俺にはそんなことは必要なかったからだ。
敢えて言うなら逃げ足なら早い。
今回は逃げる場所がなかったから逃げられなかったが。
これでもリレーのアンカーを中高と6年間務めてきたのだ。
(つーかそんなこと悠長に考えてる場合じゃないよな)
困ったことに相手が男だろうがなんだろうが刺激されれば反応はする。
それが男だ。
(あー……ヤベェ)
今までは色々考えていたからそれほど感じもしなかったが、
一旦意識し出すと頭より体が、快感に反応してしまう。
(つーか……こいつ、上手い)
まぁ同じ男だからツボも心得ているのかも知れないが……しかしこのままではマズイ、
まさか男にされて勃つとは思っていなかったので触られたとき深く考えていなかったが、
ズボンの上から刺激されているだけだというのに思った以上に、イイ。
(クソー……どうしてくれんだ)
俺のチ○コはみるまに大きく膨らんで、
ズボンが窮屈でしかたないまでに成長していた。
「……ッ……」
耐えきれずに小さく息を詰めると、それを見計らったように、
ヤツが俺の首筋に唇を落としてきた。
(う、わ……)
鼻先で襟をずらすようにしてチュッと首筋……というか肩口?を吸われる。
それが気持ち悪かったならまだよかったのに、タチが悪いことにそれがまた快感を煽る。
しかも、ヤツがつけている香水か何かの匂いがふわり、と香ってきてそれがまた。
ヤツは唇を俺の首筋から離すと、
俺の肩に自分の頭を預け、不意に俺のズボンのチャックに手を伸ばした。
チャックの開けられる鈍い音が……生憎電車の音で聞こえはしなかったが、
今まで窮屈だったのが少し和らいだ事から開けられた事は判った。
ヤツは俺のトランクスに手を忍ばせると、俺自身をナマで握ってくる。
「ふ……ッ」
思わず鼻から息が漏れるような声を出してしまい、息を詰める。
既に先走りでヌルヌルになっていたそれを、
今までのユルユルとした動きではなく、
確実に直接的な快感を与えるように、
絞り込むように擦られ思わず手すりにしがみつく。
(マジで……上手ぇ、って)
俺は別に特に女に苦労している訳でもなかったし、最近ご無沙汰、という訳でもない。
でも多分俺がこんなに感じてるのは、相手が上手いってだけじゃなくてこの状況の所為……もあると思う。
(痴漢される女の気分って)
していてこう思うのもどうかと思うが、
はっきり言って喜んで痴漢される女の気持ちなんて分からない、と思っていた。
周りに人がいて、いつ気付かれるかもしれないのに、しかも知らない男に触られて。
なんで感じる事が出来るのかと思ってたが。
(クソっ……)
まさか自分の身で思い知らされるハメになろうとは思いもしなかった。
周りに知られるかも、という状況が逆に快感を煽る。
「っん……ぁっ」
自分の知らぬ間に息を止めていた事に気付き、
息を吐き出すと同時に、思わず声を出してしまい、シマッタ、と思ったがもう遅かった。
一旦声を出してしまうといくら歯を食いしばっても吐息がごまかせない。
皮がこすれるように上手く手を上下させ、
その間に何気なく先端やカリの部分を刺激してくる。
その一連の動作が今まで付き合ったどの女よりも、上手い。
俺の吐息に合わせて、ヤツの手が激しくなっていくのか、
ヤツの手に合わせて俺の吐息が激しくなっているのか……。
「っ……ぅ、ん……っ」
(ヤ、ベ……出る)
そう思った瞬間。
「あっ……っ」
俺は少しだけ声をあげて(運良く電車の音に掻き消されて誰も気付かなかったみたいだが)
達してしまった。
朦朧とする頭でぼんやりと出した物がどうなったのか考えたが、
どうやらヤツが持っていたハンカチか何かで受け止めたようだった。
(もう……何も考えたくねー)
妙に気を張ってしまったからか達した後の心地よさはあまり感じられず、
どっちかというと疲れがどっと出た感じだった。
その時丁度アナウンスが入った、次の駅は人が大量に降りるので座席にも座れるだろう。
多分この痴漢ヤロウも降りていくだろうから暫く椅子にぼーっと座っておけばいい。
兎に角疲れた。
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